第3日目 2002年8月20日

第3日目は、大邱を出発し西に50kmあたりに位置するこれまた世界遺産

である海印寺に向かい、その後が本ツアー最大の移動となる。

300km超を北に移動して、ソウル手前の水原華城を見学してソウルに

向かうのである。それにしても高速道路周辺の景色は、日本と殆ど変わらず退屈で、

5時間くらいの所要時間殆ど爆睡状態だったため、あっという間だった。

 

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ホテル

 

ホテルの部屋(19F)の窓が東向きだったため、

6時過ぎにご来光で目がさめて拝む事が出来た。

 

 

これはエレベータホールより反対側の大邱タワーを望む

 

海印寺

 

海印寺は華厳宗を広める為、802年に順応と理貞により創建された。

「高麗八万大蔵経」が納められている事から、「法の寺」とも呼ばれる。

海印寺に向かう途中の道が濡れていた。どうも雨が降ったようだ。ところが我々が

拝観している時は一滴も降らず、むしろ雨に濡れた木々の葉っぱを抜けて来る

風がエアコン効果で涼しくて、長い散策でも汗一つかくことなく快適であった。

 

  

左は最近に出来た宝物殿のようだ。この日は閉館日だったため見学は出来なかった。

中央・右の画像は、参道に点在する高僧の墓らしい。

 

海印寺の山門

 

  

海印寺を案内するツアーガイドさん(←)と境内風景

 

 

こちらも仏国寺同様、参拝客が少なくて、ゆっくり拝観できた

 

  

右の写真が「高麗八万大蔵経」が納められている蔵の門

 

「高麗八万大蔵経」の現物。このような格子窓から現物が簡単に見える。素材は何の木

か忘れたが、それに経文を彫りこみ、海水に浸したり、乾燥させたりで腐食しないように

しているらしい。それにしても、ユネスコ世界遺産に登録されている大切な遺産を、

こんな吹き降りの雨ならすぐにでも入りそうな所に保管していても大丈夫なのだろうか?

 

昼食

 

本日の昼食は私の大好きな石焼き。だが、朝から海印寺を散策しただけで

時計はまだ11時前。でも、この後に大移動が控えている為に早く済ませようと言う事

でレストランへ。ここは海印寺のすぐそばなので、徒歩で向かった。

 

 

昼食の石焼きピピンバ(←)とレストラン「香苑荘」(→)

少しばかりピピンバにはうるさい私だが、ここのやつは合格だ。

鍋底のコゲをゴリゴリこすりながら、食事時間の早いのも忘れて綺麗にたいらげた。

 

 

ソウルに向け大移動

 

いよいよソウルに向け大移動である。食事を済ませた頃から日差しが強くなり始めた。

もし参拝中にこの状態だったなら、みんな汗まみれで過酷な参拝になっただろう。

大邱から走ってきた高速道路まで戻り、来た方向とは逆方向に快走する。

 

ソウルまでの途中、高麗人参の産地である錦山のサービスエリアで休憩(↓)

 

 

このSAで、高麗人参と胡桃入りのベビーカステラのようなものを買って食べた。

最初は恐る恐る食べてみると、中にはあんこが入っていた。でも適度な甘さで、

その中に胡桃の実も入っていて結構美味かった。2000ウォンで15〜6個

入っていて、バスの近所の席の人たちと分けて食べた。私は気に入って5個位

は食べてしまっただろうか。この辺の高速道路周辺の畑の黒いビニールシート

で覆った所が高麗人参の畑だそうだ。

 

水原華城

 

やっとのことでここまでたどり着いた。ここはソウルまであと40〜50kmのところ

にある。ここもまた世界遺産に登録されている。1794年〜1796年に、37万人

の労力をかけて築城(全長5.7km)され、ここに都を移そうとしたが、当時の王

が亡くなってしまい、遷都は中止されたそうだ。この遷都が成就していれば、

ここが今のソウルになっていた事だろう。

 

  

 

小型の万里の長城を思わせる城郭

上中央の写真は、城郭の上から水原市内を望む

 

 

 

免税店他お買い物

 

水原からソウルに向かい、まずはロッテワールド免税店に向かう。

ここは買い物客でごった返している。滞在が50分程度と、買い物をするには

少し短い時間で、家内が不満そう。次に行ったのがブランド?ショップ。

見ていて楽しかったが、詳細はご想像にお任せ。この店の隣に骨董雑貨屋

さんがあり、店先に可愛らしい額入りの小さな絵が多数並んでおり、店員に

値段を聞いてもらうと1,000ウォンとのこと。我々が物色してると、他のメン

バーもやにわに買い始め、十数枚は売れたようだ。

 

夕食

 

買い物をした店のすぐ近くのレストランで夕食。今夜のメニューは海鮮鍋。

中国でも海鮮鍋と言うメニューがあり、それがあまり美味くなかったことも

あり、ここでもあまり期待はしていなかったが、それを覆して結構美味かった。

最後にご飯を放り込んで雑炊にしてまで食べた。

 

 

レストラン「青海水産」(←)とメニュー(→)

 

ホテル

 

本当にやっとの事でホテルに向かうが、ソウルと言うのはなんと車の多い街なのだろう。

片側5車線ほどもあろうかという道路に車が溢れ返り、普通30分位で走り抜ける所を

1時間近くもかかってしまい、ホテルに着いたのが21時前になってしまった。

泊まったホテルは江南のニューワールド。このホテルもまあまあだった。

 

夜遊び

 

バスの中でガイドさんが、「今夜のオプショナルとして、エステと韓国ショウを用意して

いる」とのことであったが、我々はそのいずれもやめて、ツアーメンバーの二人ととも

に買い物に出掛ける事にした。その行き先についても「南大門」か「明洞」と考えてい

たが、ガイドさんが「その二つは夜は危険なので東大門にしなさい」と教えてくれたの

で、迷わず東大門に行く事にした。我が愛書「地球の歩き方」によれば、「24時間眠

らない街」と書かれていたが、着いて見ると正しくその通りであった。22時前だという

のに若者で溢れ返り、活気に満ち溢れている。ちなみに、江南のニューワールド

ホテルからタクシーで8500ウォンで着いた。日本円で約850円だが、日本でこの

距離を乗れば2000円は行くと思われ、こちらのタクシーは安いと思った。

 

 

 

我々は→のビルに入ったが、地下1F〜地上5Fまで、びっしりファッション関係の店

と店員と買い物客が詰まっている。一つ一つの店は間口3〜5m位の間口のブース

形式になっており、そこに所狭しと衣料、バッグやベルトなどの革製品、お土産品、

時計などが押し込められている。ちなみに商品はバッタ物、コピー商品などが殆ど

である。とにかく買い物嫌いのこの私でも見ていて楽しいものであった。品物を買う

ときはとにかく粘るべしである。20〜30%は当たり前で、粘れば40%以上の

値引きもある。その辺をうろうろしているうちに気が付けば24時をまわっていた。

地下のカフェでコーヒとドーナツを食べて帰り支度をする。

 

ぼったくりタクシー?

 

さて、東大門から帰ろうとしてビルの前でタクシーを探す。別の客がタクシーを止め

て運転手となにやら話している。「xxまで行けるか?」と聞いているものと思い、私も

来たタクシーを止めた。「ニューワールドまでOK?」と聞くと「OK」と言うのでみんなで

乗り込んだ。走り始めてなにやら運転手がごちゃごちゃ言っていたが、タクシー無線

で話しているのかと思い無視していたが、やがて「5万ウォン」とはっきり言い出した

ので、「5万ウォン?」と問い返すと「乗合タイムだから」とか何とか訳のわからない事

を言い始めた。深夜なので多少は高くても仕方が無いと思っていたが、いくらなんで

も5万ウォンは無いと思い「3万ウォン」と言い返すと、「ダメ」と言うようなそぶりをして

車を道端に寄せた。「降りろ」と言うことかと思い、車から降りた。5分くらいは走ってい

るが、勿論料金は払っていない。ところが降ろされたのが少し淋しいところで、少し

不安になった。タクシーが来てもまた「ぼったくりタクシー」しか無いのだろうかと諦めか

けていた所に別のタクシーが来た。今度は乗る前に行き先と料金の交渉をするべし

と運転手に問い掛けた。「ニューワールドには行けるか?」との問いには「OK」の

返事。次に「How much?」と問い掛けると、タクシーメータを指差したので、これは

大丈夫ではないかと思い乗り込んだ。これで仮にタクシーメータが5万ウォンを指し

ても仕方が無いかと思っていたが、ホテルに着いた時にはメータが7920だった。

割増料金くらいは取られるだろうと思って恐る恐る1万ウォンを差し出すと、

2100ウォンのお釣りをくれた。割増どころか、20ウォンサービスしてくれた。

この運転手が神様のように思えたが、よくよく考えてみれば、前のぼったくりタクシー

のお陰で後の神様タクシーの料金が少し安くなったのである。なんと良心的な

ぼったくりタクシーであったことか。両方の運転手に感謝

殆どの日本人なら「まあ5000円(5万ウォン)位なら」と言う感じで乗ってしまうの

だろうし、それに付けこんだ商売だ。同時に私のケチさ加減を再認識した一夜でもあった。

 

 

さて明日は早くも最終日である。部屋に帰ってメモを書いているともう一時半

をまわってしまった。シャワーを浴びて寝る事にする。

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