保存機詳報

 

私の旧友の唐崎氏(和歌山在住)が、和歌山の根来SL公園に静態

保存されているD51930の詳しい状況をレポートしてくれました。

 

*画面は最大にしてご覧ください。

 

 

 

 

1972年3月12日の現役時の姿と、三十余年経った今も大切に保存されているD51930.

 

 

 

根来SL公園に静態保存されているD51 930号機最終は紀伊田辺機関区に所属し紀勢本線を走っていた。

火室の中

 

通常のブレーキハンドル。長大編成など加重がかかる時はこの下にある別のハンドルで操作。

「加減弁」と「逆転機」を操作する加減弁ハンドル。これを廻すことにより加減弁でシリンダーに送る蒸気の圧力と量を加減し、ニュートラルの位置から逆の方に廻すと後進する仕組みになっている。

 

それぞれのバルブ

真ん中の大きいメーターがボイラーの圧力計。通常は15〜16s/p2で運転。倍の32s/p2までは耐えられる設計とか。

 

運転席横からの前景

公式側のクロスヘッド

 

汽笛が光っている

動輪、主連棒、偏心棒

 

主動輪中心と返りクランク

給水ポンプ

 

岩出機関区?は愛嬌

先輪(非公式側から)

 

ボイラー室扉と給水暖め器、サービスで前照灯が点いている。

D51 930 正面 綺麗に保存されている。

 

連結棒でつながっている4番目の動輪

空気溜め

 

主動輪 刻印の機番がちがう。わざとつぶしてあるような感じでD5173とか75とか?

公式側から見たキャビン

 

狭い運転席だ

運転席窓から

 

後面から見た、お決まりの図

砂箱・蒸気溜めと重油タンク

 

D51 930号機の概要
昭和18年11月30日川崎車両製造 昭和47年11月7日廃車

大切に保存展示されている。日曜は国鉄OBの方々が説明してくれる。

 

左中央に見える継ぎ手のようなものは戦時中に沿線火災の消化のために設けられた栓だとか。

説明してくれた崎山さん。元SL機関士で、橋本駅で敵機の機銃掃射にあったこともあるとか。食後のひとときです。

 

きれいに光っている。

これで蒸気をはいていると迫力あるのだが…

 

X線検査の検査証。車軸の亀裂の検査はX線だ。デフの点検窓から見上げたところにあった。

心向棒受

 

塗油機。これはフランジの部分に油を染ませてレールとの摩擦係数を低くする働きをもち、レールに乗り上げて脱線するのを防いでいるという。

軸箱を開けたところ。中にオイルと染み込ますための毛糸が入っている。中央に見えているギアから右上に伸びている棒が速度計につながっている。

 

テンダーの台車

後部標識灯とプレート

 

斜め後方から。大きなお尻だ。

テンダー下に取り付けられたATS装置。フランスからこの技術を取り入れたのは打田(和歌山=唐崎氏在住)出身の人だとか。

 

 

Back

 

Created 2005/5/15

 

Presented by Takahisa Karasaki

Edited by Akihiko Sasaki